皮膚と口腔内の関係

犬の歯周病
予防的治療法について

犬の歯周病

犬の歯周病のメカニズム

犬の歯周病のメカニズム

犬の歯周病の主犯格は「グラエ菌」と呼ばれる菌種になります。このグラエ菌が免疫細胞を破壊し、悪玉菌が増殖し炎症を引き起こします。炎症が起こるとこのグラエ菌が酵素を出し、歯槽骨を溶かしていき、最終的には血液を食べ、さらに増殖していきます。この悪循環により、歯がグラグラになったり目の下が腫れたりといった症状を引き起こします。

歯周病は全身の臓器に問題を起こす「細菌感染」

歯周病は全身の臓器に問題を起こす
「細菌感染」

人においては、口腔内細菌が全身に移行し、心臓病や大腸がん、妊娠への悪影響、糖尿病、アルツハイマー等、さまざまな病気に関わることが証明されています。犬や猫においても同様に、慢性腎疾患や肝炎、その他各臓器に影響を与えることがわかっています。

葉

皮膚疾患と口腔内細菌

皮膚疾患やかゆみの治療で抗生物質を長年使っていると

皮膚疾患やかゆみの治療で
抗生物質を長年使っていると

口腔内の菌が増殖し、それを飲み込んだ場合、通常であれば腸内細菌が撃退してくれるのですが、抗生物質を長期的に使用している場合、腸内細菌が少なくなっていて、口腔内細菌を撃退できず腸内に留まることになります。

解決策の一つとしてエリスリトールを効果的に使用する

解決策の一つとして
エリスリトールを効果的に使用する

人の歯周病予防にはキシリトールが広く知られていますが、犬や猫でも安心して使える歯周病予防成分としてエリスリトールというものがあります。エリスリトールは虫歯を防ぎ、口腔内細菌に対して明確な抑制効果が報告されています。

臨床現場でも導入されている

臨床現場でも導入されている

エリスリトールはすでに臨床現場で導入されています。効果としいては約一週間で、口腔内の匂い粘つきが下がることが確認されています。このエリスリトールによってこれまでにない治療オプションとなり、歯周病予防が大きく変わろうとしています。

アレルギーについて

犬と猫のアレルギー性皮膚疾患に対して対症療法ではなく
根治療法に挑戦し続けること

皮膚疾患の中でも特に多く見られるのがアレルギー性皮膚疾患。アレルギー反応を起こすと皮膚には発疹や発赤、脱毛、フケなど の症状があらわれ、ワンちゃんやネコちゃんは“痒み”に悩まされることになり、この痒みをコントロールすることがアレルギー性皮膚疾患の治療の要になります。
治療法にはいくつかありますが、その子に合った方法をいかに早く見極め、重症化を防いでいくかということが QOL を維持する上で最も重要です。

川野先生の理念に基づき“できるだけ薬に頼らない”というコンセプトで適切な食事療法、腸管免疫をターゲットにした乳酸菌サプリメント、さらにスキンケアにおいては皮膚の状態に合わせて、天然成分を主体とした低刺激に配慮したシャンプーやトリートメントの 使用を提案させていただいています。

薬の力で症状を抑えつけるのではなく、からだの内と外からケアしていくアプローチで、どうぶつの皮膚トラブルと飼い主のストレスをやさしく軽減していきます。